タンポポ – 食事のマナー

伊丹十三監督の“タンポポ”と言う映画があった。30年以上前の映画で、ラーメン屋の話だが、色々な食のマナーに関するトピックが散りばめられている。

北京で中国人とスパゲティを食べた時、いつものように(?)フォークでクルクル巻いて食べていたら、“変わった食べ方するね”、と笑われたことがあった。その中国人の食べ方は、まさにタンポポの1シーン(笑ってはいけませんよ)。

食事のマナー・習慣は世界でいろいろ。子供の頃聞いた話では、世界の1/3の人はフォークとナイフ、1/3は箸、残りは、“手”。

外国人と食事をすると、気付くことがある。
“ご飯”、多くの日本人は、子供のころに“お米は残さないように”と躾けられ、茶碗に米粒を残す人は少ない。食べきれなくて残す場合でも、ご飯をかたまりで残し、米粒を茶碗に食べ散らかすことはしない。
外国人とご飯を食べると、茶碗にご飯粒がたくさん残っている、と言うのがよくある。箸を使い慣れていない欧米人ならいざ知らず、箸を上手に使う欧米人、普段から箸を使っているアジアの人たちも、ご飯を食べ散らかしている。
もちろん、育ちの良さそうなアジア人は、食べ散らかすと言うことはしないみたいだけど。

多国籍の仲間で西洋料理を食べに行ったことがある。何料理だったか忘れたけど、パン(バゲット)があった。
パンの皿が片付けられた後のテーブルを見ると、日本人と韓国人の前には、パン屑が散らかっていた。ニュージーランド人の前は、パンの粉一粒無くきれい。そのニュージーランド人Mattが、ロシア人達に向かって、“ロシアもパン食だろ?パン屑を散らかさないように親に言われ無かったか?”と。ロシア人達は、親には言われていたようで、バツの悪そうな顔をしていた。
僕らは韓国人達と、“どうやったらパン屑をこぼさないようにできるんだ”、と話していると、Matt曰く、”小さい時はできなかったけど、毎日親にうるさく言われてできるようになった。”

ニュージーランドの家庭で、卵立てに乗った卵とバナナを朝食に出してもらった。ゆで卵だと思って割ろうとしたら、スプーンを渡されて、”これで割って、掬って食べなさい”と言われた。半熟卵だった、なるほど。
バナナは普通に手でむいて食べようとしたら、ナイフで皮をむいてフォークで食べるんだよ、と見本を見せられた。

フォーマルなディナーじゃなくても、ところ変わればいろいろなマナーがあって難しい。おいしく、楽しく、他人を不快にさせずに食べられればそれでいいんだろうけど。

一つだけ、日本に来る外国人に教えていることがある。大阪を代表する庶民的な串カツ屋。
二度漬け禁止、No double dipping!

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