宗教観
韓国人の間でも、日本人は礼儀正しく、正直、と言うのは認識されているようだ。ある時、韓国人が「日本人は宗教を信じていないのにどうしてみんな正直で秩序正しいのか?」というような事を聞いて来た事がある。
韓国は、元々は儒教、仏教だろうけど、キリスト教徒も多い。聞いてきた知人もキリスト教徒だった。神を拠り所に秩序正しい生活を送ってる、というような事を言っていた。
アメリカ(カリフォルニア州)で車を運転していると、交通ルールは概ね守られていて、レンタカーのよそ者にも優しい。いつだったか仕事仲間に聞いたら、神様が見てるから、と言われた事がある。特に毎週教会に行くような人ではなかったけど。
日本人は昔は仏さんやご先祖さんが見てるから、とか言われていたのかも知れないけど、最近はその辺りが希薄になっている。それでも、無宗教だと言われている日本人の多くは、生まれてすぐにお宮参りに連れていかれ、教会で結婚式を挙げ、お寺で法事をする。言ってみれば多宗教。
山や海など自然には神の力が宿っている、と無意識に感じている人も少なくなさそう。普段の行いも、もちろん家庭や学校での幼少期の教育の力は大きいと思うけど、その背景は無意識な宗教観がありそうだ。宗教という言葉が嫌なら、自然観。地震や火山は神さまがお怒りになった、という認識が長く続いていたのだろう。人知を超えた自然のパワーを認める、どう言う形でも構わないけど避けては通れない。
この数年は企業の品質データ改竄や政府統計の不正など、正直とは言えない事が続々と出て来ている。神さまがお怒りになる前に襟を正さないと。